|公開日 2022.04.07


契約の内容・成立に関する基本原則が、新民法で明文化されました。

 契約の締結および内容の自由

契約の自由(私的自治)は、権利能力平等・所有権絶対とともに、民法の根幹を支える法理ですが、改正前民法には「契約の自由」を定めた条文はありませんでした。
新民法は、契約の自由に関して、①契約締結の自由、②内容の自由、③方式の自由をそれぞれ明文で定めました。

1 契約締結の自由
だれでも「契約をするかどうかを自由に決定する」ことができます。
ただし「法令に特別の定めがある場合」は、締結の自由はなく、契約締結を拒否することはできません。これは、水道法・電気事業法・放送法(NHK受信料)・鉄道営業法の規定など、インフラに関する契約などに数多くみられます。

2 内容の自由
契約当事者は「契約内容を自由に決定する」ことができます。どんな内容の契約にしようとも自由です。ただし、この自由は「法令の制限内」において認められるもので、強行規定や公序良俗に反する内容であれば、契約の全部または一部は効力をもつことはなく、無効とされます。

 契約の成立と方式

1 契約の成立|意思表示の到達時
契約は、申込み承諾によって成立します。「申込み」も「承諾」も、ともに意思表示であって、意思表示の効力が生じるのは、その意思表示が相手方に到達したときです(97条|到達主義。申込み・承諾の意思表示が到達したときに、契約が成立します。

改正前民法の「発信主義」(旧526条)は削除されました。

2 方式の自由|書面は必要なし
契約は、原則として当事者の合意のみによって成立し「書面の作成」を必要としません。
契約の方式は、原則として自由です。

ただし「法令に特別の定めがある場合」は、書面が必要とされます。
たとえば、保証契約の成立、定期建物賃貸借契約の成立などが、これに該当します。

不動産の売買・賃貸借についても方式は自由ですが、実際は「契約書の作成」によって契約の締結がなされています。

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