|公開日 2017.5.18

[出題テーマ]
 【問2】 代理       【問3】 対抗要件|登記
 【問4】 連帯債務     【問5】 対抗要件|解除ほか
 【問6】 不法行為     【問7】 根抵当権
 【問8】 売買|担保責任  【問9】 契約の解除
 【問10】 法定相続分   【問11】 危険負担

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[代 理]
【問 2】 Aが、Bの代理人として、Cとの間でB所有の土地の売買契約を締結した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

 AがBから土地売買の代理権を与えられていた場合で、所有権移転登記の申請についてCの同意があったとき、Aは、B及びC双方の代理人として登記の申請をすることができる。

 AがBから抵当権設定の代理権を与えられ、土地の登記済証、実印、印鑑証明書の交付を受けていた場合で、CがBC間の売買契約についてAに代理権ありと過失なく信じたとき、Cは、Bに対して土地の引渡しを求めることができる。

 Aが、Bから土地売買の代理権を与えられ、CをだましてBC間の売買契約を締結した場合は、Bが詐欺の事実を知っていたと否とにかかわらず、Cは、Bに対して売買契約を取り消すことができる。

 Aが、Bから土地売買の委任状を受領した後、破産宣告を受けたのに、Cに当該委任状を示して売買契約を締結した場合、Cは、Aが破産宣告を受けたことを知っていたときでも、Bに対して土地の引渡しを求めることができる。


【問 3】 Aの所有する土地について、AB間で、代金全額が支払われたときに所有権がAからBに移転する旨約定して締結された売買契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 AからBへの所有権移転登記が完了していない場合は、BがAに代金全額を支払った後であっても、契約の定めにかかわらず、Bは、Aに対して所有権の移転を主張することができない。

 BがAに代金全額を支払った後、AがBへの所有権移転登記を完了する前に死亡し、CがAを相続した場合、Bは、Cに対して所有権の移転を主張することができる。

 Aが、Bとの売買契約締結前に、Dとの間で本件土地を売却する契約を締結してDから代金全額を受領していた場合、AからDへの所有権移転登記が完了していなくても、Bは、Aから所有権を取得することはできない。

 EがAからこの土地を賃借して、建物を建てその登記をしている場合、BがAに代金全額を支払った後であれば、AからBへの所有権移転登記が完了していなくても、Bは、Eに対して所有権の移転を主張することができる。


【問 4】 AとBが、Cから土地を購入し、Cに対する代金債務については連帯して負担する契約を締結した場合で、AとBの共有持分及び代金債務の負担部分はそれぞれ1/2とする旨の約定があるときに関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

 Cは、AとBに対して、同時に、それぞれ代金全額の支払いを請求することができる。

 Cが、Aに対し代金の支払いを請求した場合、その効力はBにも及ぶ。

 Cが、Aに対して代金債務の全額の免除をした場合でも、Bに対して代金の1/2の支払いを請求することができる。

 Cが、本件売買契約を解除する意思表示をAに対してした場合、その効力はBにも及ぶ。


【問 5】 A所有の土地について、AがBに、BがCに売り渡し、AからBへ、BからCへそれぞれ所有権移転登記がなされた場合に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

 Cが移転登記を受ける際に、AB間の売買契約がBの詐欺に基づくものであることを知らなかった場合で、当該登記の後にAによりAB間の売買契約が取り消されたとき、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できる。

 Cが移転登記を受ける際に、AB間の売買契約が公序良俗に反し無効であることを知らなかった場合、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できる。

 Cが移転登記を受ける際に、AB間の売買契約に解除原因が生じていることを知っていた場合で、当該登記の後にAによりAB間の売買契約が解除されたとき、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できない。

 Cが移転登記を受ける際に、既にAによりAB間の売買契約が解除されていることを知っていた場合、Cは、Aに対して土地の所有権の取得を対抗できない。


【問 6】 AがBとの請負契約によりBに建物を建築させてその所有者となり、その後Cに売却した。Cはこの建物をDに賃貸し、Dが建物を占有していたところ、この建物の建築の際におけるBの過失により生じた瑕疵(かし)により、その外壁の一部が剥(はく)離して落下し、通行人Eが重傷を負った。この場合の不法行為責任に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

 Aは、この建物の建築の際において注文又は指図に過失がなく、かつ、その瑕疵を過失なくして知らなかったときでも、Eに対して不法行為責任を負うことがある。

 Bは、Aに対してこの建物の建築の請負契約に基づく債務不履行責任を負うことがあっても、Eに対して不法行為責任を負うことはない。

 Cは、損害の発生を防止するため必要な注意をしていたときでも、瑕疵ある土地の工作物の所有者として、Eに対して不法行為責任を負うことがある。

 Dは、損害の発生を防止するため必要な注意をしていたときでも、瑕疵ある土地の工作物の占有者として、Eに対して不法行為責任を負うことがある。


【問 7】 貸付金債権を担保するための根抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

 根抵当権は、債権者が債務者に対して将来有することとなる不特定の貸付金債権であっても、それが一定の種類の取引によって生ずるものに限定されているときは、その極度額の限度において担保するために設定することができる。

 登記された極度額が1億円で、貸付金債権の元本も1億円で確定した場合、根抵当権者は、1億円と満期となった最後の2年分の利息及び損害金の額の合計額について、根抵当権に基づく優先弁済権を主張することができる。

 貸付金債権の元本が確定した場合、根抵当権者は、確定期日の被担保債権額のほか、確定期日後に生じた利息及び損害金についても、登記された極度額に達するまで、根抵当権に基づく優先弁済権を主張することができる。

 貸付金債権の元本の確定期日を定めなかった場合で根抵当権設定時より3年を経過したとき、根抵当権設定者は、担保すべき元本の確定を請求でき、請求の時より2週間後に担保すべき元本が確定する。


【問 8】 AがBから建物所有の目的で土地を買い受ける契約をしたが、AB間に担保責任に関する特約はなかった。この場合、民法の規定及び判例によれば、次の記述のうち誤っているものはどれか。

 この土地がCの所有であることをAが知って契約した場合でも、Bがこの土地をCから取得してAに移転できないときには、Aは、Bに対して契約を解除することができる。

 この土地の8割の部分はBの所有であるが、2割の部分がDの所有である場合で、BがD所有の部分を取得してAに移転できないことをAが知って契約したときでも、Aは、Bに対して契約を解除することができる。

 この土地が抵当権の目的とされており、その実行の結果Eが競落したとき、Aは、Bに対して契約を解除することができる。

 この土地の8割が都市計画街路の区域内にあることが容易に分からない状況にあったため、Aがそのことを知らなかった場合で、このため契約の目的を達することができないとき、Aは、Bに対して契約を解除することができる。


【問 9】 Aが、B所有の建物を代金8,000万円で買い受け、即日3,000万円を支払った場合で、残金は3ヵ月後所有権移転登記及び引渡しと引換えに支払う旨の約定があるときに関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

 Aは、履行期前でも、Bに残金を提供して建物の所有権移転登記及び引渡しを請求し、Bがこれに応じない場合、売買契約を解除することができる。

 Bが、履行期に建物の所有権移転登記はしたが、引渡しをしない場合、特別の合意がない限り、Aは、少なくとも残金の半額2,500万円を支払わなければならない。

 Bが、Aの代金支払いの受領を拒否してはいないが、履行期になっても建物の所有権移転登記及び引渡しをしない場合、Aは、Bに催告するだけで売買契約を解除することができる。

 Aが、履行期に残金を提供し、相当の期間を定めて建物の引渡しを請求したにもかかわらず、Bが建物の引渡しをしないので、AがCの建物を賃借せざるを得なかった場合、Aは、売買契約の解除のほかに、損害賠償をBに請求することができる。


【問 10】 居住用建物を所有するAが死亡した場合の相続に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

 Aに、配偶者B、Bとの婚姻前に縁組した養子C、Bとの間の実子D(Aの死亡より前に死亡)、Dの実子E及びFがいる場合、BとCとEとFが相続人となり、EとFの法定相続分はいずれも1/8となる。

 Aに、配偶者B、母G、兄Hがいる場合、Hは相続人とならず、BとGが相続人となり、Gの法定相続分は1/4となる。

 Aに法律上の相続人がない場合で、10年以上Aと同居して生計を同じくし、Aの療養看護に努めた内縁の妻Iがいるとき、Iは、承継の意思表示をすれば当該建物を取得する。

 Aに、その死亡前1年以内に離婚した元配偶者Jと、Jとの間の未成年の実子Kがいる場合、JとKが相続人となり、JとKの法定相続分はいずれも1/2となる。


【問 11】 AがBに対し、A所有の建物を売り渡し、所有権移転登記を行ったが、まだ建物の引渡しはしていない場合で、代金の支払いと引換えに建物を引き渡す旨の約定があるときに関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 代金の支払い及び建物の引渡し前に、その建物が地震によって全壊したときは、Aは、Bに対して代金の支払いを請求することはできない。

 代金の支払い及び建物の引渡し前に、その建物の一部が地震によって損壊したときは、Aは、代金の額から損壊部分に見合う金額を減額した額であれば、Bに対して請求することができる。

 Aが自己の費用で建物の内装改修工事を行って引き渡すと約束していた場合で、当該工事着手前に建物が地震で全壊したときは、Aは、内装改修工事費相当額をBに対して償還しなければならない。

 Bが代金の支払いを終え、建物の引渡しを求めたのにAが応じないでいる場合でも、建物が地震で全壊したときは、Bは、契約を解除して代金の返還を請求することができない。


(この項終わり))