|公開日 2017.5.16

[出題テーマ]
 【問2】 未成年者   【問3】 無権代理
 【問4】 取得時効   【問5】 売買|担保責任
 【問6】 抵当権    【問7】 売買|手付
 【問8】 契約の解除  【問9】 不法行為
 【問12】 共有    【問13】 遺言

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【問 2】 Aが未成年者Bに土地売却に関する代理権を与えたところ、Bは、Cにだまされて、善意のDと売買契約を締結したが、Aは、Bがだまされたことを知らなかった。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。

 Aは、Bが未成年者で、法定代理人の同意を得ないで契約を締結したことを理由に、当該契約を取り消すことができる。

 Aは、自らがだまされたのではないから、契約を取り消すことができない。

 Aは、BがCにだまされたことを知らなかったのであるから、契約を取り消すことができる。

 CがBをだましたことをDが知らなかったのであるから、Aは、契約を取り消すことができない。


【問 3】 Aの所有する不動産について、Bが無断でAの委任状を作成して、Aの代理人と称して、善意無過失の第三者Cに売却し、所有権移転登記を終えた。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。

 Cが善意無過失であるから、AC間の契約は、有効である。

 AC間の契約は有効であるが、Bが無断で行った契約であるから、Aは、取り消すことができる。

 Cは、AC間の契約を、Aが追認するまでは、取り消すことができる。

 AC間の契約は無効であるが、Aが追認をすれば、新たにAC間の契約がなされたものとみなされる。


【問 4】 AがBの所有地を長期間占有している場合の時効取得に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

 Aが善意無過失で占有を開始し、所有の意思をもって、平穏かつ公然に7年間占有を続けた後、Cに3年間賃貸した場合、Aは、その土地の所有権を時効取得することはできない。

 Aが善意無過失で占有を開始し、所有の意思をもって、平穏かつ公然に7年間占有を続けた後、その土地がB所有のものであることを知った場合、Aは、その後3年間占有を続ければ、その土地の所有権を時効取得することができる。

 Aが善意無過失で占有を開始し、所有の意思をもって、平穏かつ公然に7年間占有を続けた後、BがDにその土地を売却し、所有権移転登記を完了しても、Aは、その後3年間占有を続ければ、その土地の所有権を時効取得し、Dに対抗することができる。

 Aが20年間平穏かつ公然に占有を続けた場合においても、その占有が賃借権に基づくもので所有の意思がないときは、Bが賃料を請求せず、Aが支払っていないとしても、Aは、その土地の所有権を時効取得することができない。


【問 5】 Aは、B所有の土地建物をBから買い受け、その際「Bは瑕疵(かし)担保責任を負わない」旨の特約を結んだが、その土地建物に隠れた瑕疵が存在して、契約をした目的を達成することができなくなった。なお、Bは、その瑕疵の存在を知っていた。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。

 特約を結んだ以上、Aは、Bに対し、契約の解除をすることができない。

 特約があっても、Aは、瑕疵の存在を知ったときから1年間は、Bに対し、契約の解除をすることができる。

 特約があっても、Aは、瑕疵の存在を知ったときから2年間は、Bに対し、契約の解除をすることができる。

 特約があっても、Aは、土地建物の引渡しを受けたときから2年間は、Bに対し、契約の解除をすることができる。


【問 6】 Aは、BのCに対する債務を担保するため、Aの所有地にCの抵当権を設定し、その旨の登記も完了した後、建物を新築して、Dに対し当該土地建物を譲渡した。この場合、民法の規定によれば、次の記述のうち正しいものはどれか。

 Cは、Bが債務を返済しないときは、Dに通知するまでもなく、抵当権を実行することができる。

 Cは、抵当権を実行して、土地及び建物をともに競売し、建物の売却代金からも優先して弁済を受けることができる。

 Dは、Cの抵当権が設定されていることを知らなかったときは、Cが抵当権を実行する前においても、Aに対し、売買契約を解除することができる。

 Dは、B及びCの反対の意思表示のないときは、Bの債務を弁済して、抵当権を消滅させることができる。


【問 7】 不動産の売買契約における手付に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 当該契約が宅地建物取引業者の媒介によるものであるときは、契約に別段の定めがあっても、手付は解約手付となる。

 解約手付の契約は、売買契約と同時に締結しなければ、効力を生じない。

 買主が手付を交付した後、契約に基づいて中間金の支払いを済ませた場合でも、契約に別段の定めがなく、売主が履行に着手していなければ、買主は、手付を放棄して、当該契約を解除することができる。

 買主が手付を交付した後、売主の責めに帰すべき事由により売主の債務が履行不能となった場合において、損害賠償額について契約に別段の定めがないときは、その額は手付の倍額とされる。


【問 8】 居住用不動産の売買契約の解除又は取消しに関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 当該不動産に隠れた瑕疵(かし)がある場合、居住の用に支障がなくても、買主は、当該契約を解除することができる。

 買主が支払期日に代金を支払わない場合、売主は、不動産の引渡しについて履行の提供をしなくても、催告をすれば、当該契約を解除することができる。

 買主のローン不成立のときは契約を解除することができる旨の定めが当該契約にある場合において、ローンが不成立となったときは、売主がその事実を知っていても、買主が解除の意思表示をしない限り、契約は解除されない。

 当該契約の締結は第三者の詐欺によるものであったとして、買主が契約を取り消した場合、買主は、まず登記の抹消手続を終えなければ、代金返還を請求することができない。


【問 9】 不法行為に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 不法行為の被害者は、損害賠償債権を自働債権として、加害者に対する金銭返還債務と相殺することができない。

 不法行為に基づく損害賠償債務は、被害者が催告をするまでもなく、その損害の発生のときから遅滞に陥る。

 売主及び買主がそれぞれ別の宅地建物取引業者に媒介を依頼し、両業者が共同して媒介を行った場合において、両業者の共同不法行為により買主が損害を受けたときは、買主は、買主が依頼した業者に損害賠償を請求することはできるが、売主が依頼した業者に損害賠償を請求することはできない。

 従業員Aが宅地建物取引業者Bの業務を遂行中に第三者Cに不法行為による損害を与えた場合、Bは、その損害を賠償しなければならないが、Aに対してその求償をすることはできない。


 (問10~問11 借地借家法)


【問 12】 A・B・C3人の土地の共有(持分均一)に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

 Aの反対にかかわらず、B及びCが同意して管理行為を行った場合、Aは、その費用の分担を拒むことができる。

 Dが不法に土地を占拠した場合、Bは、Dに対し、単独で土地の明渡請求をすることができる。

 Cが相続人なくして死亡し、特別縁故者に対する財産分与もなされない場合、Cの持分は、A及びBに帰属する。

 Aは、特約がなければ、いつでも土地の分割を請求することができる。

 
【問 13】 遺言に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

 遺言は、満15歳に達すればすることができ、法定代理人の同意は必要でない。

 遺産の全部を相続人の1人に贈与する旨の遺言があっても、被相続人の兄弟姉妹は、遺留分の保全に必要な限度で、遺贈の減殺を請求することができる。

 遺産の全部を相続人の1人に贈与する旨の遺言があっても、遺言者が死亡する前に受遺者が死亡したときは、その遺贈は効力を生じない。

 遺言者が遺贈をしても、受遺者が遺贈の放棄をしたときは、遺言に別段の意思表示がない限り、受遺者が受けるべきであったものは、相続人に帰属する。


(この項終わり)