|公開日 2017.9.12|最終更新日 2017.10.17

■出題年|全6問  
 (平成01年 問8)(平成06年 問8)(平成07年 問10)
 (平成18年 問6)(平成24年 問5)(平成29年 問7)

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【平成1年 問8】
請負契約における請負人の担保責任に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

  完成した目的物に瑕疵があり、請負人が修補義務を負う場合において、その修補が可能なものであっても、注文者は、瑕疵の修補に代えて、直ちに損害賠償の請求をすることができる。

  完成した目的物に契約をした目的を達することができない重大な瑕疵があるときは、注文者は、瑕疵の修補又は損害賠償の請求をすることはできないが、契約を解除することができる。

  完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において、その物が引渡しを受けてから3年目に瑕疵により毀損したときは、注文者は、その時から2年以内に修補又は損害賠償の請求をすることができる。

  完成した目的物が建物その他土地の工作物である場合において、その物に契約をした目的を達することができない重大な瑕疵があるときは、注文者は、契約の解除をすることができる。


【平成6年 問8】
Aが建設業者Bに請け負わせて木造住宅を建築した場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

 Aの報酬支払義務とBの住宅引渡義務は、同時履行の関係に立つ。

 Aは、住宅の引渡しを受けた場合において、その住宅に瑕疵(かし)があり、契約をした目的を達成することができないときは、引渡しを受けた後1年内であれば、その契約を解除することができる。

 Bは、引き渡した住宅に瑕疵があるときは、原則として引渡し後5年間瑕疵担保責任を負うが、この期間は、AB間の特約で10年にまで伸ばすことができる。

 Bは、瑕疵担保責任を負わないとする特約をAと結ぶこともできるが、その場合でも、Bが瑕疵の存在を知っていて、Aに告げなかったときは、免責されない。


【平成7年 問10】
請負契約により注文者Aが請負人Bに建物(木造一戸建て)を建築させた場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。ただし、担保責任に関する特約はないものとする。

 建物の完成後その引渡しを受けたAは、引渡しの時から2年以内に限り、その建物の瑕疵について、修補又は損害賠償の請求をすることができる。

 Bが建物の材料の主要部分を自ら提供した場合は、Aが請負代金の全額を建物の完成前に支払ったときでも、特別の事情のない限り、Bは、自己の名義で所有権の保存登記をすることができる。

 AがBから完成した建物の引渡しを受けた後、Cに対して建物を譲渡したときは、Cは、その建物の瑕疵について、Bに対し修補又は損害賠償の請求をすることができる。

 Aは、Bが建物の建築を完了していない間にBに代えてDに請け負わせ当該建物を完成させることとする場合、損害を賠償してBとの請負契約を解除することができる。


【平成18年 問6】
AがBに対して建物の建築工事を代金 3,000万円で注文し、Bがこれを完成させた。この場合に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 請負契約の目的物たる建物に瑕疵(かし)がある場合、瑕疵の修補が可能であれば、AはBに対して損害賠償請求を行う前に、瑕疵の修補を請求しなければならない。

 請負契約の目的物たる建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合には、Aは当該建物の建替えに要する費用相当額の損害賠償を請求することができる。

 請負契約の目的物たる建物に瑕疵があり、瑕疵の修補に要する費用が契約代金を超える場合には、Aは原則として請負契約を解除することができる。

 請負契約の目的物たる建物の瑕疵について、Bが瑕疵担保責任を負わない旨の特約をした場合には、Aは当該建物の瑕疵についてBの責任を一切追及することができなくなる。


【平成24年 問5】
次の1から4までの記述のうち、民法の規定及び下記判決文によれば、明らかに誤っているものはどれか。

(判決文)
 請負人が建築した建物に重大な瑕疵があって建て替えるほかはない場合に、当該建物を収去することは社会経済的に大きな損失をもたらすものではなく、また、そのような建物を建て替えてこれに要する費用を請負人に負担させることは、契約の履行責任に応じた損害賠償責任を負担させるものであって、請負人にとって過酷であるともいえないのであるから、建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることを認めても、民法第635条ただし書の規定の趣旨に反するものとはいえない。

 請負の目的物である建物の瑕疵が重要でない場合であって、その修補に過分の費用を要するときは、注文者は瑕疵の修補を請求することはできない。

 請負の目的物である建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合には、注文者は、請負人に対し、建物の建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることができる。

 請負の目的物が建物であって、民法第635条ただし書によって注文者が請負契約の解除をすることができない場合には、その規定の趣旨に照らし、注文者は建て替えに要する費用相当額の損害賠償請求をすることは認められない。

 請負の目的物である建物に重大な瑕疵があるためにこれを建て替えざるを得ない場合であっても、瑕疵担保責任に基づく損害賠償請求は、請負人が当該建物を引き渡した時から1年以内にしなければならない。


【平成29年 問7】
請負契約に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。

 請負契約が請負人の責めに帰すべき事由によって中途で終了し、請負人が施工済みの部分に相当する報酬に限ってその支払を請求することができる場合、注文者が請負人に請求できるのは、注文者が残工事の施工に要した費用のうち、請負人の未施工部分に相当する請負代金額を超える額に限られる。

 請負契約が注文者の責めに帰すべき事由によって中途で終了した場合、請負人は、残債務を免れるとともに、注文者に請負代金全額を請求できるが、自己の債務を免れたことによる利益を注文者に償還しなければならない。

 請負契約の目的物に瑕疵(かし)がある場合、注文者は、請負人から瑕疵の修補に代わる損害の賠償を受けていなくとも、特別の事情がない限り、報酬全額を支払わなければならない。

 請負人が瑕疵担保責任を負わない旨の特約をしたときであっても、知りながら告げなかった事実については、その責任を免れることはできない。


(この項終わり)