|公開日 2017.8.26|最終更新日 2017.10.17

■出題年|全5問
 (平成03年 問7)(平成17年 問5)(平成19年 問7)
 (平成21年 問5)(平成29年 問10)

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【平成3年 問7】
不動産を目的とする担保物権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

 不動産を目的とする担保物権の中には、登記なくして第三者に対抗することができるものもある。

 不動産を目的とする担保物権の中には、被担保債権が将来のものであっても、存在するものがある。

 不動産を目的とする担保物権の順位は、すべて登記の先後による。

 不動産を目的とする担保物権は、被担保債権の全部が弁済されるまでは、目的物の全部の上にその効力を及ぼす。

 

【平成17年 問5】
物上代位に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、誤っているものはどれか。なお、物上代位を行う担保権者は、物上代位の対象とする目的物について、その払渡し又は引渡しの前に他の債権者よりも先に差し押さえるものとする。

 不動産の売買により生じた債権を有する者は先取特権を有し、当該不動産が賃借されている場合には、賃料に物上代位することができる。

 抵当権者は、抵当権を設定している不動産が賃借されている場合には、賃料に物上代位することができる。

 抵当権者は、抵当権を設定している建物が火災により焼失した場合、当該建物に火災保険が付されていれば、火災保険金に物上代位することができる。

 不動産に留置権を有する者は、目的物が金銭債権に転じた場合には、当該金銭に物上代位することができる。


【平成19年 問7】
担保物権に関する次の記述のうち、民法の規定及び判例によれば、正しいものはどれか。

 建物の建築工事の費用について、当該工事の施工を行った者が先取特権を行使するためには、あらかじめ、債務者である建築主との間で、先取特権の行使について合意しておく必要がある。

 建物の賃借人が賃貸人に対して造作買取代金債権を有している場合には、造作買取代金債権は建物に関して生じた債権であるので、賃借人はその債権の弁済を受けるまで、建物を留置することができる。

 質権は、占有の継続が第三者に対する対抗要件と定められているため、動産を目的として質権を設定することはできるが、登記を対抗要件とする不動産を目的として質権を設定することはできない。

 借地人が所有するガソリンスタンド用店舗建物に抵当権を設定した場合、当該建物の従物である地下のタンクや洗車機が抵当権設定当時に存在していれば、抵当権の効力はこれらの従物に及ぶ。


【平成21年 問5】
担保物権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、正しいものはどれか。

 抵当権者も先取特権者も、その目的物が火災により焼失して債務者が火災保険金請求権を取得した場合には、その火災保険金請求権に物上代位することができる。

 先取特権も質権も、債権者と債務者との間の契約により成立する。

 留置権は動産についても不動産についても成立するのに対し、先取特権は動産については成立するが不動産については成立しない。

 留置権者は、善良な管理者の注意をもって、留置物を占有する必要があるのに対し、質権者は、自己の財産に対するのと同一の注意をもって、質物を占有する必要がある。


【平成29年 問10】 
①不動産質権と②抵当権に関する次の記述のうち、民法の規定によれば、誤っているものはどれか。

 ①では、被担保債権の利息のうち、満期となった最後の2年分についてのみ担保されるが、②では、設定行為に別段の定めがない限り、被担保債権の利息は担保されない。

 ①は、10年を超える存続期間を定めたときであっても、その期間は10年となるのに対し、②は、存続期間に関する制限はない。

 ①は、目的物の引渡しが効力の発生要件であるのに対し、②は、目的物の引渡しは効力の発生要件ではない。

 ①も②も不動産に関する物権であり、登記を備えなければ第三者に対抗することができない。


(この項終わり)